Fear And Greed Index

これはご存じの方も多いと思います。
市場参加者の感情をFear(恐怖)とGreed(強欲)のどちらに近いかを数値で表したものです。

数値が0に近いほどFear(恐怖)、100に近いほどGreed(強欲)となります。
- Fear(恐怖)局面=下落相場
- Greed(強欲)局面=上昇相場
構成要素
仮想通貨(ビットコイン)のFear And Greed Indexを構成する要素は以下の5つになります。
- ボラティリティ(25%)
現在のボラティリティと最大ドローダウンを測定し、過去30日間および90日間の平均と比較する。ボラティリティが異常に上昇することは、市場が恐怖に満ちていると判断される。 - マーケットモメンタム/出来高(25%)
現在の出来高と市場の勢いを測定し(過去30日/90日の平均値との比較)、この2つの値を一緒にする。一般に、陽線相場において、連日大量の買いが入っている場合、市場は強気すぎと判断される。 - ソーシャルメディア(15%)
twitterのハッシュタグ(ビットコイン)上の投稿を集計し、一定期間内でどれだけの速さでインタラクションを受け取ったかチェックする。異常に高いインタラクションレートは、そのコインに対する世間の関心が高まっていることを意味し、強欲な相場と判断される。 - アンケート調査(15%)現在一時停止中
大規模な公開投票プラットフォームであるstrawpoll.comで、毎週、市場をどのように見ているかを調査する。各投票には2,000~3,000の投票があり、暗号投資家グループのセンチメントを把握することができる。 - ドミナンス(市場占有率)(10%)
ドミナンスとは市場全体に占める、各暗号資産における時価総額のシェア(占有率)を意味する。特にビットコインについては、暗号資産の安全な避難所となりつつあるため、ビットコインの優位性の上昇は、投機的であるアルトコイン投資への恐れ(およびそれによる減少)により引き起こされると考えられる。一方、ビットコインの優位性が縮小すると、人々は次のチャンスを夢見て、リスクの高いアルトコインに投資し、より強欲になると判断される。 - トレンド(10%)
ビットコインに関連する様々な検索クエリのGoogleトレンドデータを取得し、検索ボリュームの変化や、現在人気のある検索クエリから、その数字を分析する。例えば、「ビットコイン」でGoogleトレンドを確認しても、検索ボリュームからはあまり情報は得られないが、「ビットコイン 価格操作」というクエリが+1,550%上昇していることがわかる(2018/05/29時点)。これは明らかに市場の恐怖の表れであり、それを指標としている。
長期的にFear(恐怖)なら買い

この図はビットコインの価格推移と、Fear And Greed Indexnの数値を可視化したものです。
下落局面でFear(恐怖)、上所局面でGreed(強欲)となっていることがわかります。
また赤枠のFear(恐怖)局面で買っていれば、その後大きく上昇しています。
一般に長期投資であれば、「市場が恐怖の時ほど買い」は、この図を見れば納得できますね。
とはいえ、下落局面での買いは、落ちるナイフを拾うようなものです。
さらなる下落を想定し、投入資金の10%ずつ買いを入れる、等のルールを設けることが大切です。
Coinglass
Coinglassは、主要取引所の板情報や清算データ、資金調達率(Funding Cost)、OI(未決済建玉)情報などを一覧で確認できる非常に優れたツールです。
清算データ

精算データでは、主要取引所でロスカットされたポジションの情報を視覚的に確認できます。
黄色の部分では相場の急落に伴い、買い(ロング)ポジションが精算(ロスカット)されていることがわかります。大量のロスカットが発生すると、そこを底または天井としてトレンドが転換しやすくなります。
ロスカットとは、各取引所で定められた証拠金維持率を下回った場合に、強制的にポジションが決済される制度です。
Crypt Quant
CryptoQuantでは、主要取引所の資金流入・流出などのオンチェーンデータを配信しています。
会員登録することで各種データを確認することができます。無料会員でも十分有益でしょう。
Estimated Leverage Ratio

Estimated Leverage Ratio(推定レバレッジ比率)は、建玉を取引所の準備金で割った比率で、ユーザーがどの程度のレバレッジを使用しているかを示しています。
値が大きくなるほど、より多くのトレーダーがデリバティブ取引で、高いレバレッジのリスクを取っていることを表します。
レバレッジの割合が高くなると、大口投資家(クジラ)は、大衆の方向を崩してロスカットを誘発してくる可能性があります。Estimated Leverage Ratioが高い場合は、相場の急落、急騰に注意が必要です。
おまけ:Bitcoin Rainbow Chart

最後に紹介するのはレインボーチャート。
ビットコインの価格はレインボー内に収束するといったところでしょうか。なおサイトではこのように書かれています。
レインボーチャートは、日々のボラティリティーの「ノイズ」を無視し、長期的な値動きを楽しく見るための手段です。カラーバンドは対数回帰(2014年にBitcointalkユーザーのtrolololoが導入)に従っていますが、それ以外は完全に恣意的で科学的な根拠は一切ありません。
科学的根拠はないとのことですが、過去のチャートを見る限り、綺麗にレインボー内で推移しているようです。
長期的に見れば、赤なら売り、緑や青なら買いとして機能しそうです。
まとめ:長期目線で取引を
あなたがプロのトレーダーでない限り、仮想通貨の短期トレードはおすすめしません。
ボラティリティが非常に大きいですし、資金管理をおろそかにしてレバレッジをかければ、一瞬で資金を失う可能性もあります。
今回紹介したものは、長期的な目線で投資する際に参考となるものです。
またこれらの情報は、あくまで指標の一つとして捉え、テクニカル分析と併せてトレードすることをおすすめします。
CoinglassやCrypt Quantでは、今回紹介したもの以外にも様々なデータが提供されているので、自分に合った情報を探してみるのも面白いでしょう。
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